「ほとんど、毎日10時以降に帰っている…、残業時間は4時間以上だけど、これは違法じゃないのかな?」
長時間の残業に追い込まれ、悲惨な事件がおこっているというニュースをよく耳にしますね。
しかし、それらのニュースを見て、「うちの会社の残業時間はこのニュースより多い気がする…」と感じる人も少なくない事でしょう。
過労死ライン
あまり認知されていないのが現状ですが、厚生労働省が『過労死ライン』というものを言及しています。
- 20日勤務なら毎日4時間ほどの残業をしている状態
- もしくは、休日出勤で月4日の10時間勤務+1日2時間の残業
- 20日勤務なら毎日5時間ほど残業をしている状態
- もしくは、休日出勤で月4日の10時間勤務+1日3時間の残業
これらの基準を超えている場合は、健康被害をもたらす可能性が著しく高くなるとされています。
仮に、定時が5時の会社で毎日10時に退社をするとしたら、1日5時間の残業をしているという事になり、22日の出勤で110時間の残業をしている事になります。
あるいは、1日3時間の残業を22日繰り返し、66時間の残業+土曜の休日出勤10時間を4回で40時間の時間外労働をした場合も合計が106時間となり100時間を超える事になります。
1日4時間の残業をしている企業は多いとされますが、4時間を22日繰り返した場合は、88時間となり、休日出勤がない場合でも、毎月繰り返すと、前述の過労死ラインに該当するという事になります。
36協定時間外労働の基準

基本的に残業は36協定の『時間外労働の限度に関する基準』に従わなくてはなりません。過労死ラインは、健康被害が出る可能性があるとされるラインなので、それとは違い、36協定は適切な残業時間を示したものとなります。
いうなれば、この基準を超えている場合は『違法』という事になります。
しかし、残業時間について、経団連と国で話し合いが2017年に行われ『繁忙期は100時間未満の残業を認める』という事を国が実質認証しました。確かに、忙しい時期に45時間以内の残業時間に収めるという事は、企業が成り立たなくなってしまうでしょう。
そのため、忙しい時期に100時間の残業を行った場合は、トータルでの判断となります。
例えば、100時間の残業を行う月があっても、3ヶ月の枠に当てはめると、120時間に収めればOKなので、残りの2ヶ月を20時間の残業に抑えれば問題ないという事になります。さらに1年で考えると360時間までOKなので、残りの11ヶ月で260時間に抑えれば問題ないという事になるのです。
もし、100時間近い残業を行っていたとしても、それが違法とは限らないという事です。これらの条件に当てはめて考えてみましょう。
休憩時間は残業時間?
- 6時間以上8時間未満の勤務時間の場合は、少なくとも45分の休憩時間を作る
- 8時間以上の勤務時間の場合は、少なくとも1時間以上の休憩時間を作る
休憩時間に関しては、法律によって以上のようなルールが決められています。これらの時間は分割する事も認められており、お昼に30分休憩15時に残りの30分休憩といった使い方も可能です。
そして、この休憩時間は勤務時間とはなりません。
つまり、8時から17時までの、9時間が拘束時間だとしても、1時間の休憩を挟んでいるので、勤務時間は8時間という事になります。
また、残業前にも30分の休憩がある場合は、退社が22時で拘束時間が14時間でも、1時間30分の休憩を挟んでいるので、勤務時間は、12時間30分で、残業は4時間30分という事になります。
1日4時間30分だと、1週間に22時間30分のペースで残業をしているので、先ほどの36協定の1週間の基準15時間をオーバーしているという事になりますね。
また、休憩時間に関しては、8時間を超える場合に1時間以上となっているので、例え12時間の勤務でも1時間の休憩で法律に触れる事はありません。
毎日の残業が4時間超えは違法
長期に渡り毎日の残業が4時間を超える場合は、毎月80時間以上の残業をしている事になるので、違法という事になります。
それに、毎日4時間を超える残業があるという事は、そもそも人材が足りていないという事になりますね…。2人分の残業時間を合わせれば、8時間となり、一人分の仕事量となるはずです。
判断基準は曖昧ですが、周りからみると、ブラック企業と思われても仕方ありません。
過労死ラインにも達しているわけですから、今は大丈夫でも長い目でみると健康被害がでる可能性も考えられるでしょう。
そうなる前に、転職という判断をするのも頭に入れておきましょう。
ジョブ吉のブラック企業体験談


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